今、イデオンを観る場合、1 話から最終回の直前まで見て発動編というのが一般に推奨される見方ですし、それは否定しません。ただ一度見終わったらあらためて TV の最終回を観直してほしいのです。TV 版最終回はよく言われるように打ち切りのために本来の 39 話に少し追加しただけですが、この追加部分、以外と内容にマッチしているんじゃないでしょうか?
まずイデの発動時期ですが、発動編のガンド=ロワの暴発に紛れるようなのとは違って、ドバ総司令の発言後、いかにもイデが人類とバッフ=クランを見放した感があるのがよいです。もし打ち切りがもう少し先だったら作戦の途中で発動するわけで、ここしかないというタイミングでしょう。また、発動編と違って登場人物がイデの意図を悟らぬまま発動するので巻き込まれた感がより強くなっています。
さらに、最後のセリフがシェリルさんというのが素晴らしい。第 1 話以来、ソロシップのクルーで一番過酷な運命をたどってきた彼女だからこそ吐ける、これまでのモロモロをぶちまけるかのような恨み節がいいですね。
「イデが発動したのよ....みんな、みんな滅んでしまえばいいんだ」ここに、発動編のベスやコスモ、あるいはカーシャのセリフを持ってきても、やはりぴったりこないと思いますがいかがでしょうか。
TV 版最終回最後の追加部分は、イデという強大な力に巻きこまれ、振り回された人々の悲劇に本当にマッチしていると思います。打ち切り決定後、短時間で監督がまとめたので、発動編より内容が純粋に表現されていると行ったらおおげさでしょうか。ともかく、TV 版最終回はインターネット上ではさんざんな評ですが、もういちど観直してみませんか?
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